Exhibitions 2019

剪画アート&スペースでは、年間6回のテーマ展を開催しています。


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 今年最後の作品展の時期がやってまいりました。
 2020年は令和になって最初のお正月であり、干支の一番最初の子年でもあります。新年と共に新しい時代の幕開けを寿ぐべく、各作家が干支のネズミを剪画で制作いたしました。また、来年は日本でオリンピックが開催される年です。干支と共に、オリンピックへの期待が込められている作品も制作されています。
 ギャラリーがオープンしてから二度目の「子」の年。12年前の作品たちに比べると、ネズミたちも少し現代的にに描かれるようになってきた気がします。是非パンフレットにある12年前の作品と見比べてみて下さい。
 新しい令和の年が良き年となりますよう祈念しつつ、この「干支と縁起物 2020子」展を開催したいと思います。
 

1911_A001 打ち出の小槌 奥 泰常 240×175mm
1911_A002 ねずみの置物 臼木 冨美子 240×175mm
1911_A003 福ねずみ 外山 豊子 240×175mm
1911_A004 2020年東京オリンピック子年 戸張 禮子 240×175mm
1911_A005 子年に乾杯 坂上 裕子 175×240mm
1911_A006 今年は子年だぞ〜!TOKYO 2020 I 六郷 もと 280×420mm
1911_A007 今年は子年だぞ〜!TOKYO 2020 II 六郷 もと 420×280mm
1911_A008 七福神の船出 高橋 隆 758×250mm
1911_A009 永永繁栄 日野 晴美 320×415mm
1911_A010 子 -青海波- 南舘 千晶 420×300mm
1911_A011 温泉のハリネズミ まるぽ 110×160mm
1911_A012 チューリップとテントウムシとハリネズミ まるぽ 120×170mm
1911_A013 あじさいとハリネズミ まるぽ 110×160mm
1911_A014 花火とハリネズミ まるぽ 110 × 160mm
1911_A015 くりとハリネズミ まるぽ 110 × 160mm
1911_A016 リースとハリネズミ まるぽ 110 × 160mm
1911_A017 寿ぐ I 小野寺 マヤノ 127×127mm
1911_A018 寿ぐ II 小野寺 マヤノ 127×127mm
1911_A019 寿ぐ III 小野寺 マヤノ 127×127mm
1911_A020 寿ぐ IV 小野寺 マヤノ 127×127mm
1911_A021 寿ぐ V 小野寺 マヤノ 127×127mm
1911_B001 干支 福ねずみ 青山 政枝 242×272mm
1911_B002 引き継ぎ 石川 孝 242×272mm
1911_B003 使わしめ 石川 孝 242×272mm
1911_B004 石川 孝 242×272mm
1911_B005 今年は子年だぞ〜!TOKYO 2020 III 六郷 もと 242×272mm
1911_B006 大黒天 高橋 隆 242×272mm
1911_B007 六福神 高橋 隆 242×272mm
1911_B008 六瓢息災 菅谷 順啓 242×272mm
1911_B009 令和は礼和へ=敬= 菅谷 順啓 242×272mm
1911_B010 バトンタッチ 佐藤 健二 242×272mm
1911_D001 おめでとうございます。 結城 公子 100×148mm
1911_D002 がんばる! 結城 公子 100×148mm
1911_D003 ひやく 結城 公子 100×148mm
1911_D004 今年は子年 だぞ〜!TOKYO 2020 IV 六郷 もと 242×272mm
1911_D005 今年は子年だぞ〜!TOKYO 2020 V 六郷 もと 242×272mm
1911_E001 幸運を呼び寄せる干支飾り〜子〜その弐 岡田 桂子 240×135mm
1911_E002 幸運を呼び寄せる干支飾り〜子〜 岡田 桂子 277×166mm

 数年前に徳島で藍染めの体験をし、たくさんの手間と時間をかけて藍染が仕上げられているかということに感激しました。そして昨年、時折ギャラリーを訪れてくださる方が、数十年前に染められた貴重な藍染の阿波紙を下さったのです。その深く美しい色合いは、見飽きることがありません。
 さらに近くの理科大で藍染め体験をした生徒さんがペットボトルに入れて残りの液を持ってきました。その時に染めることができたのはごく薄い色でしたが、それも楽しい体験です。そしてこの夏、友人がインドネシアに布を藍染しにゆくので…と和紙も持っていって実験してくれました。少しムラがあるのがかえって面白い紙の表情となっています。
 それまで全く藍と縁がなかったのですが、ここ数年続けてこういったことが起こり、藍という染料に興味を惹かれました。そして今回「青は藍より出でて藍より青し」というタイトルで作品展を開催することとなりました。
 すべての作品が藍染の和紙を使っている理由ではありませんが、藍色という私たちに馴染み深い色を、各作家さんたちがどのように剪画として仕上げていったのか…。藍の美しい色合いと和紙が織りなす剪画作品の世界をお楽しみいただければ幸いです。
 
1910-A001 怪物は人より出づ 吉田 健嗣 490×390mm
1910-A002 愛は愛より出でて愛より愛し 菅谷 順啓 325×480mm
1910-A003 求道 − 師弟の絆 順啓茂 422×603mm
1910-A004 華唐草 南舘 千晶 480×390mm
1910-A005 藍とオオルリ(木藍) 日野 晴美 485×328mm
1910-A006 藍とオオルリ(蓼藍) 日野 晴美 485×328mm
1910-A007 Snow Crystal 「氷は水より出でて水よりも寒し」 日野 晴美 395×640mm
1910-A008 青い時 今 六郷 もと 280×420mm
1910-A009 青い時 昔  六郷 もと 280×420mm
1910-A010 青い海 六郷 もと 280×420mm
1910-A011 藍ちゃん 高橋 隆 254×368mm
1910-A012 蒼汰くん 高橋 隆 368×254mm
1910-A013 刺し子 臼木 冨美子 297×210mm
1910-A014 ヤッコちゃんでーす 外山 豊子 297×210mm
1910-A015 風に吹かれて藍色へ 坂上 裕子 297×210mm
1910-A016 風に吹かれて藍色へ 坂上 裕子 297×210mm
1910-A017 子夜の幽霊小町 仲島 あい 227×301mm
1910-A018 transformation - 変換 - 小野寺 マヤノ 480×388mm
1910-B001 負けるものか! 結城 公子 242×272mm
1910-B002 石川 孝 242×272mm

 住み家、住処、棲家、栖…今回の作品展のタイトルは以前から決まっていたのですが、どの漢字をあてるかについては、少し考えました。人が住むところ、心のありどころ、動物たちのねぐら。そうした様々な意味を含みつつ、優しさや暖かさ、そして懐かしさを感じることのできる表記にしたいと考えたのです。
 結果として、「住」、そして「家」という漢字の間にひらがなを入れたものをタイトルとしました。シンプルな文字を組み合わせることによって、生きとし生けるものが住み、そして心の基点ともなる場所を示すことができるのではないかと思います。読みやすく、親しみやすい…というのもこの文字を選んだ理由の一つです。
 各々の作家が思い描き、そしてそれを剪画として表現した「すみか」。そこで繰り広げられる物語を想像しながら作品をご鑑賞いただければ幸いです。
 
1908-A001 かたつむり 吉田 健嗣 254×367mm
1908-A002 やどかり 高橋  隆 186×435mm
1908-A003 みつばち 高橋  隆 228×258mm
1908-A004 あかげら 高橋  隆 263×230mm
1908-A005 日野 晴美 315×870mm
1908-A006 深い海の底 坂上 裕子 297×210mm
1908-A007 芸術的なスズメバチの巣 戸張 禮子 297×210mm
1908-A008 わがや 奥  泰常 297×210mm
1908-A009 人魚の家 六郷 もと 290×410mm
1908-A010 終の栖ーうつつ(1) 菅谷 順啓 242×272mm
1908-A011 終の栖ーうつつ (2) 菅谷 順啓 410×280mm
1908-A012 すみか・ツバメ 津本やよい 305×232mm
1908-A013 心穏やかなる場所で 石野 千鶴子 378×266mm
1908-A014 House of Pandas 南舘 千晶 297×210mm
1908-A015 棲家こそ罠 I 小野寺 マヤノ 510×510mm
1908-A016 棲家こそ罠 II 小野寺 マヤノ 510×510mm
1908-A017 妖精の家 小柳 欣也 368×504mm
1908-B001 朝焼けに映える 石川  孝 242×272mm
1908-B002 ねぐら 石川  孝 242×272mm
1908-B003 狸穴 佐藤 健二 242×272mm
1908-D001 ボクもできた 外山 豊子 100×148mm
1908-D002 ベスの家 臼木 冨美子 100×148mm

 細長い形…長方形の中でも縦横比が大きいものをイメージして、今回のタイトルとしました。
 日本では、昔から床の間に細長い形の掛け軸を飾っていました。掛け軸は室内の狭い場所…特に床の間という日本独特の空間を最大限に活用できるツールです。その時期の風物を飾ることによって季節感の演出もできます。この細長い形の絵画は、日本人の生活に最も密着した形のアートであったと言えるでしょう。
 今回の作品展では、掛け軸にこだわらず、細長い形すべてがテーマの対象です。絵の形が細長いだけではなく、細長いものを描いたり、細長く見えるものもモチーフとなっています。
 普段と違った形の中に描くと作品は独特のムードを醸し出します。生活の中にある細長い形をとらえた剪画とそのアイディアを楽しんで頂ければ幸いです。
 
 数年前からドイツのハーナウ、フランスのパリ、ポーランドのワルシャワで剪画の展示やワークショップを開催する機会を得ました。こうした交流は、あらためて日本の文化である剪画や和紙を海外に紹介してゆくことの意義や可能性について考えるきっかけとなっています。
 今回のテーマ「万葉集」は、そうした流れの中で日本の古来の文化を見直しつつ、現代の日本に生きる私たちの感性を吹き込んだ作品展を開催したいという意図で設定しました。5月から始まる新しい年号が「令和」と決まり、万葉集がその出典元であることは偶然ではありますが、大きな縁を感じます。
 日本最初の歌集である万葉集。大いなる力をたたえ、恋にこがれ、別れを悲しみながら、人々は言葉に想いをこめて、それを伝えるべく歌を詠んできたのだと思います。そうした言葉の数々は、時を超えてなお私たちの心を魅了しています。
 各作家がとらえた万葉の心を、剪画と共に皆様と共に共有できたら…と考えております。どうぞごゆっくりと作品をご鑑賞ください。ご来廊ありがとうございます。

 今年の春一番の作品展のテーマはピンク。ピンクはとても幅の広い色彩です。ごく薄い桜色から優しいベビーピンク、オレンジがかったサーモンピンク、インパクトの強いショッキングピンク…同じピンクと言っても、それぞれに色合いが異なり、その色から受ける印象も違ってくると思います。
 今回の作品展では、花の色合いから、夕暮れ時の空の色、ピンクの動物…と様々なピンクが集まりました。それぞれの作家によってバラエティあふれるシーンが展開されています。
 優しい色、楽しい雰囲気、元気の出る色、美しい色…あなたがイメージされるのは、どんなピンク色でしょうか?あちらこちらにあふれる春のピンク色と共に、剪画作品もご鑑賞いただければ幸いです。